V 家庭教育
 
○はじめに
 愛宕浜公民館は、西福岡マリナタウンを中心に13の地区を管轄しています。マリナタウンの面積は69haでヤフードームの約18倍です。 住宅用地は50%を占め、道路や公園といった公用用地が28%、教育施設用地に15%が充てられ、残りの7%がその他の施設用地や能古渡船場などです。
 マンション群では、今話題の福岡市で一番高い33階建てがあり、その最高部は115mです。因みに、福岡タワーは全高243m、展望台が123mです。そして、 JALリゾートシーホークホテル福岡が143m、 マリノアシティにある世界第2位、日本で一番高い観覧車の最高部が120mです。115mのマンションが町並みの中で突出していることがお分かりいただけるかと思います。
 世帯数は約2,200戸、人口は約6,400人です。市の総合計画にそって"海と歴史を抱いた文化の都市"を掲げ、戸建住宅と集合住宅地区、学校、 公園、利便施設等がバランスよく構成され、海をステージにした環境創造の街づくりがされています。計画的に造られた街には緑が滴り、 瀟洒な家並みやマンション群が整然と立ち並んでいます。 
 当館区は環境に恵まれ、市内でも屈指の美しい街と言われています。住民は福岡市だけでなく、 県内、九州、さらには全国各地からから移り住んだ人々です。その多くが30代〜50代半ばの働き盛りで、65歳以上の高齢者は全体の9.4%です。
 以上、地域の特性と課題をご理解いただく意味で愛宕浜校区の概況をご紹介しました。
 次に、子どもの健全育成の視点から公民館開設以降今までに取組んできた事業と活動を年度ごとに報告させていただきます。

 ○平成11年度(公民館開設年度)の事業
 家庭教育学級をテーマに、学齢期に達するまでの幼児と母親を対象として育児に悩んでいるお母さん達の出会いを大切に、一緒に学ぶ場づくりを目的とする事業を実施しました。
 事業内容は全8コース、月2回の実施で @親子遊び、歌遊び A手作りのおやつ B手作りのおもちゃ C児童心理の講演会 D応急手当 E歯と健康 F健康指導 G読み聞かせなどです。
 校区の食生活改善推進委員や歯科医師、公民館のサークルも協力いただきました。
○平成12年度の事業
 前年度の内容を基本に、就園前の幼児を持つ母親を対象に、地域で仲間を増やすことを主眼に実施しました。事業名「ピヨピヨクラブ」は、全9コースで  @はじめまして Aみんな仲良し Bお友達できたかな Cおだんごづくり D戸外あそび E紙コップ、紙皿で遊ぼう Fピザを作ろう などです。
 二つ目の事業「わくわくランド」は、平成14年からの学校週5日制実施に向け、学校・家庭・地域の連携が課題だった時期に、学校外活動の充実に努めることを念頭に進めました。テーマを 「体験&チャレンジ」とし @スポーツ(卓球) A英語でダンス B料理 C 民舞 などを取り上げました。

○平成13、14年度の事業
 平成13年度、14年度は、学校・家庭・地域の密接な連携のため、青少年の学校外活動の充実に努めることとし、生活体験、自然体験、社会体験などの事業に取組みました。
 具体的には @定例的に実施するサークルの自主活動を支援する A子ども達が考え行動するといったことを主目的とした活動の支援と、 そこから提案される行事については他の地域の催事、例えば校区の夏まつりや文化祭と連動させ、タイミングよく行動に移しました。
 次に、公民館の支援行事を2件紹介します。
 一つ目は、集い・ふれあいの場づくりです。事業の目的は地域の中で障がいのある子どもと健常児が触れ合うことで、心の交流を図ることにありました。 内容は音楽、劇、パネルシアター、本の読み聞かせ、ゲーム等で毎週第4土曜日に実施しました。公民館は、 公民館ニュースで地域に行事の情報を発信するほか、当日は障がい児が施設に入りやすいよう駐車場を準備したり、 他の団体・サークルの利用について遠慮をお願いするなどの支援を行いました。
 二つ目は、毎週第2土曜日に実施したジュニアリーダーの育成です。各子ども会からジュニアリーダーを選出して打合せをし、 指導は子ども団体地域指導員が担当しました。内容は、新聞の発行や野外活動の検討などでした。
 平成14年度は、13年度を踏襲して実施しましたが、地域における青少年の健全育成や非行防止、環境浄化を図るための諸活動の支援を、 青少年育成協議会、体育振興会、交通安全委員会、子ども連絡会、防犯組合など校区の諸団体と連携を密にしながら推進しました。

○平成15年度の事業
 学校週5日制関連事業を、公民館の支援系重点事項としました。地域住民をつなぎ、地域コミュニティの活性化を促すことで、 地域の教育力を高め、子どもの健全育成をめざすことが目標です。子どもたちの健全育成のための場を提供し、 高齢者、親、地域諸団体の参画による地域での子どもたちの健全育成の仕組みづくり活動を支援することを目的に毎月1回実施しました。 また、公民館は条件整備を中心に支援体制を強化しました。
平成14年度からスタートした子育て交流サロン「まりな広場」は、校区の社会福祉協議会や民生・児童委員などのボランティアの協力を得ながら、 年々バージョンアップして実施しています。運営はスタッフ6名とボランティア数名です。 そして年1回、参加者の拡大を図るねらいからイベントを実施して参加者の幅を広げています。

○平成16年度の事業
 学校週5日制関連事業を平成15年度から支援系の重点実施事項としています。目指すところは、前述の通り学校・家庭・地域社会での教育や生活全体で、 子どもたちに「生きるチ・カ・ラ」を育み、健やかな成長を促すために、土曜日や日曜日を利用して子どもたちの生活体験、社会体験、文化・スポーツなどの活動にあります。
 平成16年度は異文化を学ぶ=アジアを知ることをテーマに、月1回、校区の小学生、中学生、高校生、その他一般を対象として、全6コースを実施しました。
 アジアを知るTは、中国の風俗・習慣、料理。中国の学校の様子や、数多い中国茶を試飲しながら中国の作法などを紹介しました。 
 アジアを知るUは、台湾の風俗・習慣、料理。VTRを活用しながら年中行事や習慣を紹介しました。
 アジアを知るVは、韓国の風俗・習慣、民族楽器。民族楽器はチャングを取り上げ、料理ではチヂミを作り試食をしました。

○平成17年度の事業
 16年度同様、学校週5日制関連事業を支援系の公民館の重点事業として実施しました。
 校区にある愛宕浜小学校では、現在、最先端の英語教育で大きな成果をあげています。例えば、6年生になると自分の夢を英語で話し、 出身地や趣味の自己紹介など、ボキャブラリーが豊富です。このことを踏まえて17年度は英語を使って遊ぶことに重点を置き、外国の小学校での行事や生活習慣を知り、 行事に関連している創作活動や作ったものを使って遊んだりするといった「子どもたちが異文化と触れ合う」ことをテーマに毎月1回全12コースで実施しました。 事業の内容と参加人数です。@自己紹介の仕方・・・28名  A数とお金〜英語で買い物ごっこ・・・18名 Bアメリカの給食・・・28名 C「Show&Tell」「ミャンマーの子ども達」・・・15名  DBody"体を動かすゲーム"・・・7名 Eオペレッタ"Old MacDonald hand a farm"・・・17名 FHalloween・・・367名 GThanks giving Day・・・29名 Hクリスマス会・・・76名 などなど。
 10月のハローウィーンは大変な盛況でした。パレードは、外国の街並と愛宕浜校区が似ていることがきっかけで企画したものです。 子どもたちはお化けや魔法使いなどの仮装をして家々を回り、地域の人達はお菓子を用意して訪ねて来た子どもたちに渡しました。 公民館ニュースで募集したところ、子どもたちの訪問に協力してくれる家庭が85軒も集まり、 さまざまな世代の交流ができました。今回特徴的だったのは、衣装作りから男性の協力が多かったことです。パレードの際も子どもの安全面など、 しっかりガードしていただきました。

子どもの健全育成に関わる校区事業の夏まつりの様子
○課題
 1.地域住民が主体的に学習し活動する姿勢・考え方の醸成
 2.家庭の教育力の認識向上

平成18年度 子どもたちの活動・交流の支援についての公民館の重点事項
 1.家庭の教育力を高めるための講座開催  2.学校週5日制関連事業の充実強化
 3.諸団体主導で実施する、子どもを対象とする行事の支援
 4.公民館の支援体制(条件整備)の更なる強化

問合せ先:福岡市西区愛宕浜公民館 福岡市西区愛宕浜4丁目41-10(TEL)092-885-4451

 

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