] 地域づくり活動
  
事業名
青少年育成事業
事業の目的
学校週5日制実施に伴い、子どもたちが地域などで過ごす時間の重要性に鑑み、子供たちにかかわりながら「生きる力」を培う。
事業の実施主体
うきは市御幸地区公民館
連帯・協力機関・団体等
旧浮羽町「連合文化会」、御幸小学校、校区婦人会
事業予算
公民館予算から、わんぱくクラブ活動予算として250,000円
実施に至る経緯、視点
平成14年4月、学校週5日制が実施になりました。これにより子供たちが、家庭や地域で過ごす時間が多くなりますが、 この時間をどのように過ごすかは、子供にとっても、親にとっても大変重要です。しかし、近年の少子化、核家族化、地域の連帯意識の希薄化によって、 地域や家庭の教育力は低下しております。
 御幸公民館では「地域の子供は地域で育てよう」との思いで、「御幸わんぱくクラブ」を開設しようという事になりました。
 このクラブの目指すものは、学校教育の補完、延長ではなく、社会教育の視点で子供たちを育成するもので、趣味を学習しながら、 現代の子どもに欠けていると言われる「自ら考え、行動し、課題を解決する力、自分を律し他人を思いやる心」、 即ち「生きる力」等、将来子供たちが生きていくために必要な能力を、クラブの体験を通して身につけさせることとしました。
 幸い、旧浮羽町には、町の「連合文化会」が結成されていて、多くの人が、いろいろのサークル(ジャンル)で活動しておられましたので、 その方たちに、是非指導者として参画していただき、子供たちの育成に協力をお願いしようということにしました。
実施に当って
趣旨が決まり、役員会を開催し、内容、時間、指導者、経費、募集方法等、具体的事項について検討。その結果
内 容 いろいろの教室が提起された中で、最終的にA俳句、童謡 B絵画 C書道 D将棋 E謡曲 F民謡(民舞)  G陶芸の7つのジャンルで行うこととしました。
指導者 指導者については、当初の予定どおり地域の同趣同好サークルの方に、無償の ボランティアでお願いすることになり、7つのサークルの方々に、技量の伝授が目的でなく、社会性や忍耐性等、 いわゆる「生きる力」を培うとの趣旨説明を行い、賛同、協力をお願いし、了承を得ました。
経 費 経費について、指導は無償ボランティアでお願いし、教材費に若干の助成をすることにしました。
時 間 時間については、午前9;30〜12;00とし、1教室月2回開催し、第1・3土曜日開催と、第2・4土曜日開催のグループに振り分けました。
募 集 子供たちの募集は、学校に出向き、趣旨説明、協力を呼びかけ、学校を通じ申込書を配布し、 地域には、みゆきかわら版(御幸公民館総務部が年に2回発行している機関紙)に掲載して全世帯に配布周知。 結果、30余名の応募があり14年7月にスタートし、子ども達の口コミで間もなく70名を超え、 さらに、一時100名を超えましたが卒業などの移動で、4年目(17年)現在80名の登録です。
具体的活動について
(1) 毎週の教室開催(9;30〜12;00)
絵画、将棋、俳句・童謡教室、 〜 第1、第3土曜日
書道、民謡(民舞)教室、   〜 第2、第4土曜日
陶芸教室           〜 第3土曜日
書道教室 絵画教室
(2)特別活動(イベントへの参加)
・陶芸、絵画、書道クラブの子供たちの作品を、町の文化祭、公民館の文化祭、人権フェスティバルなどに出品展示。
・民謡クラブ、童謡クラブでは、老人ホームの慰問、文化祭芸能祭、地域のイベント、アトラクションに出場。特に老人ホームでは車椅子のおじいちゃん、おばあちゃんにとても喜ばれました。
御幸公民館文化祭 浮羽老人ホーム
評価、反省
<評価>
開設の目標である「生きる力」が、培われているかどうか計り知れないが、それなりの実績はあったと感じ取っています。
子ども達との会話、ふれ合いにより親しみが強くなり、子供たちの姿が見えてきました。「知らないおじさんから、知ってるおじさん」になったこと。
異なる学年との行動で、上級生がリーダーをしなければ、と言う意識を体感させたこと。
教室に来ている児童の親御さんに、安心感を持ってもらったこと。
4年間継続できていること。開設にあたり、継続できるかとの懸念がありましたが、 4年間継続できたことは、ボランティアで指導して下さる方が、一つの教室に、 複数おられて一人に頼らず交替で指導に当ってもらえるからだと思います。
<反省>
自由、自主性による活動の計画、実行は良いが、成果についての、反省、評価、報告(Plan、Do、See,ShowにおけるSee,Showの部分)が足りない。
指導の方法、内容がややマンネリ化しているので、飽きっぽい現代子に興味を感じさせる工夫が必要。
指導者には、やはり、自分の持てる技量を伝授したいという思いがあり、 子供たちはもっぱら遊びという感覚で,思いに「ずれ」があること。指導の難しさを痛感させられると言えるようです。
教室の子の親と、公民館との対話が少ないので、増やすように努力を要すること。
<課題>
反省点を踏まえ活動の経過、結果を広く公表して関心を高める。
小学校の児童数500余に対し2割程度の参加なので、さらに参加者を増やすこと。
指導ボランティアを広めていく。
興味がわく指導方法の工夫、改善を図る。
おわりに
昨今の世相を見ると、私たち年配者には考えられないような事件が頻発しています。 科学技術の発達による、価値観の変化は当然としても、「上敬下憐」、「物を大切にする」といった「道、心」等は不変と思います。
「社会性、協調性、あるいは忍耐性、思いやりのある子に」とは、誰でも望むものです、要は誰が、どうやって培うのか、 口で言ったり、知識で持っているだけでは決して実現できません、それは行動しかありません。
私たちは、子供たちの健全育成を目標に、わんぱく教室活動を仕掛けとして行動をしていく所存です。
問い合わせ先: うきは市御幸公民館 うきは市朝田589-1 
TEL 0943-77-3367(石井・江良)

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